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2011-05-01 [Sun]

LifeTouch NOTEを買いました

ヨドバシにiPad2購入の列ができているなか、販売員をつかまえて「iPad2じゃないんですけど、いいですかね?」と言って、NECのLifeTouch NOTEというAndroid端末を買ってきました。

特徴は、MobileGearと同じサイズのキーボードを備えていること。Dynabookでもノート型のAndroidがありましたが、あっちは普通のノートサイズだけど、NECのはモバギサイズというのが特徴です。

どうせなら屋外でも使いたいし、b-mobileのデータ通信用SIMを持っているので、3G対応モデルの発売を待って買いました。

ということで、簡単にレビューしてみようと思います。

だがしかし。結論から言うと、日本の物作りはここまで堕ちたか、という感想です。

まずハードウェアから。一見、悪くない作りに見えます。が、ピアノブラックの天板は指紋がつきまくる。ふたを閉めた状態でのLED表示のうち、左のAndroidマークは何に使うのだろう。LED表示の右隣に型番が表記されているのは、意味が分からない。液晶の質は悪い。店頭で見た時は、Archosレベルかと思ったけれど、Archosよりも落ちるような気がする。キーボードはパンタグラフというわりには、ぐらぐらする気がする。画面の左右にスピーカーっぽい領域があるが、スピーカーではない。スピーカーはモノラルが、本体の下についている。

ソフトウェアは、ほとんど素のAndroid 2.2。マーケットがupdateされないのはどうしてだろう。一応NECオリジナルのものも、アプリという形式で入ってはいる。マーケットからダウンロードする形式にしているのは、updateを配りやすいようにという理由だろう。だけど、それ以外はラウンチャーも含めて素のAndroidのまま。何がださいって、あのださいバッテリー表示などが、そのままであること。Tegra2採用って言うけれど、別にDualCoreじゃなくても、1GHzクラスのCPUなら、この本体がターゲットとしているテキスト書きメインという使い方には十分。Tegra2はオーバースペックというか、あまり意味がない。前述のように液晶の品質が悪くコントラストが低いのだけれど、それにあわせてソフトウェアで調整する(たとえば、アンチエイリアシングの深さとか、アイコンの色合いだとか)ようなこともしていない。ただでさえ色が飛んでいるのに、明るい色を基調としたUIになっている。

そして、大きい。大きすぎる。Sigmarionを使っている身からすると、キーは全部横巾を1mm減らしても全然問題ない。そして全体の大きさを小さくして欲しい。

ほら、良いところがないね。

おそらくこの機械は「モバイルギアの製品ゾーンがあいているので、それに合致するものを、5万円前後の価格で作れ」という企画ありきで作ったものだと思う。

ソフトウェアもハードウェアも、作り手の意気込みやこだわりが全く感じとれない。

そして、日本で5万円で作れるものが、きっとこのレベルなのだろうということなのではないか。

だったら、最初からワールドワイドモデルにして、日本語キーボードはオプションにするくらいでいいと思う。そのほうがキーの数減らして小さくできるし。

ああ、どうして日本企業はこんなことになってしまったのだろう。

LifeTouch NOTEのソフトの悪いところをあげまくるぜ

というか、素のAndroidの悪いところをそのまま直してないという感じなのですよ。

ステータスバーのアイコンがださい。バッテリーの表示とか。XperiaもArchosですらも、手を入れているのに、NECは何もしていない。

通信関係が非常に不安定。これは他のAndroidでも基本は同じ。何が悪いかというと、すべてはwpa_supplicantが悪いのだけれど(最近は良くなりつつあるという噂もある)。

無線LANにした状態で、suspendしてresumeしてもなかなか繋がらないし(これはAndroid的には普通)、それでも繋がらないので、一度無効/有効にする必要があったりする(これは普通じゃない。NECひどい)。

更に、3Gも同じように、有効にしても繋がらなくて、メニューから無線とネットワークでいくつかタップしなおすと、つながったりする。

更に、b-mobileのSIMは使えるけれど電波強度の表示がされないという不具合がある(これは実はHT-03Aにそこらのファームを入れた場合にも発生する、Androidも共通の不具合)。せめて国内の通信手段はちゃんと対応して欲しいものだ。

ライフノートというのが目玉の付属ソフトらしい。さらさらとタイプして、簡単にブログやメールでの投稿ができる。コンセプトは分かるのだが、どうもこのソフトの使い方が分からんというか、えーと、書いたものはローカルに貯めるのではなく、送信するだけ?なんか僕が間違っている?

という状態で、使いこなしていない。

その他の付属ソフトは、うん、まあ、作ってみたのね、という程度。

これ……多分機能ごとに切り分けて、全部外注に投げたんじゃないかなあ。

とにかく、作った人の愛情が見えんのですよ。「モバギを5万」という商品企画しか読み取れない。

LifeTouch NOTEのタッチパネルについて

LifeTouch NOTEの液晶タッチパネルは感圧式です。このため、スタイラスが付属していますが、これが驚くくらい安物で、使っているとひっかかる感じがします。ためしに、Sigmarionのスタイラスを使ったら、スムーズに操作できました。

また、Sigmarionを使っている時は、爪でタッチ(というかクリック)をして、全然苦にならなかったので、まあこいつも問題ないだろうと思っていたのですが、どうも使いにくい。

違いは何かと言うと、Androidの場合はスワイプ動作がそれなりに需要でして、これが爪だとやりにくいのですな。この点は、中華タブレットと同じ。Ctrl+カーソルで、home画面の移動はできるのだけれど、たまにキーの組合せを認識してくれないことがあります。

更に操作性について言うと、Home, Menu, Backのキーが、キーボードの上のほうにあって、非常に押しにくいのです。どうして手前か側面にしなかったのだろう。


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