告知など
- 「勇者彼女がトイレから出てきません。」
- 彼女がうちのアパートに来たかと思ったらトイレに入って出てこなくて、 何をしているかというと、異世界で勇者をしている話。
- 「ダウン症があるとかないとかどうでもいい、誇りがあればいい。」
- そろそろ子育てエッセイなどというものを書いてみようかと思った次第。
- 「小説生成システム開発計画 - プロジェクトNUE」
- 計算機に小説、いや、使い物になる文章を作らせてみようという試みを、 勉強しながらやってます。
2015-08-10 [Mon]
▼ 子供を育てるコスト
少し冷静になって、感情論とかそういうのを全部抜きにして、「子供を育てるコスト」というものを考えてみたい。
教育費のように数字になって出てこない種類のコストについて、だ。
たとえば、夫婦共働きで、(理想的には)父母両方に同じくらいの育児の負荷がかかっているとしよう。
育児の負荷ってのは、それまで存在していなかったものが追加されるので、確実に何かを犠牲にする。
たとえば趣味の時間。しかし、多くの場合は、趣味の時間だけでは飽き足らず、仕事の時間も食いつぶす。
一般的に、子供ができると仕事のパフォーマンスは落ちるものだ。男女問わず。
トヨタが配偶者手当を廃止して子供に対する手当てを手厚くするという発表を行った。これが企業側からのメッセージだと解釈すると、なんとか手当てってのはいわゆるBIのひとつなので、子供ができることによって仕事のパフォーマンスが落ち能力評価が下がったとしても、その分は会社が保証するから安心して子供を育てるように、と読める。この規模の企業で、本当にパフォーマンスの低下が即評価の下落につながるかは微妙だけれど、つまりはそういうことだ。
子供ができると子供のための消費は大幅に増えるけれど、趣味の消費は減るだろう。同時に、仕事の成果という意味での生産量も減る。夫婦両方ともだ。
これを回避する方法としては1)そもそも生産していない人が育児を負担する、2)育児の負担を分散させる、という方法が考えられる。前者は端的に言えば、専業主婦は生産していないから育児をすべて行うべきだという昭和のやりかた。あるいは、子供は何も生産していないから、年長者が子守をするべきだというやりかた。後者は、祖父母や親戚や近所の人や、みんなで子育てをしましょうという考え方。
どっちも、現代社会では非現実的ですな。
あとは、沢山生産能力がある人のパフォーマンスを落とさないために、育児はシッターさんを雇うという考え方もある。
ところが日本はベビーシッターが超お高い。都市部と田舎とで経済格差がある国だと、地方から出てきた住み込みのシッターさんを雇うことができるかもしれないが、日本では現実的に無理。
となると、どうやっても、子供が生まれるとその親の生産性は落ちる。直近の生産性は落ちる。成果と給与が直接連動する組織に勤務していたら、収入も下がる。
少子化問題と、男性の育児参加と、女性の社会進出と、そのあたりの議論をするときに、「子供を生んで育てると、親の生産性が落ちる」という現実はきちんと計上しないといけなくて、そのコストを支払ってもなお、子供を生んで育てる価値があるということを示せないといけない。
実際のところ、子供って親の工数をむしゃむしゃ食って生きているようなものなわけだ。しかも無遠慮に。
それで、親側の生産性が落ちるのは、本末転倒だと思うわけだ。
長い目で見れば投資なのだろうけれど、親の仕事が多少でも属人化している種類の仕事だと、「今、この人がやらないといけない」という状況が発生する。その時に育児が足かせになるのは、そもそもおかしい。そんなんで先進国とか言えるわけがない。
どのような現実的な解法があるのかは分からないが、おそらくドラスティックな改革ではなく、小さな仕組みを沢山積み上げていくしかないのだろうとは思う。
2015-08-18 [Tue]
▼ 入院してました
息子が。
最初、なんか咳をしているなあというくらいだったのですが、二週間くらいしても咳をしていて、一回深夜に咳き込んで吐いて、おかしいのでかかりつけの大学病院に連れていったところ吸入をしてくれて、定期的に吸入をしたほうがいいと言われました。で、近所の小児科に相談したら吸入の機械を貸してくれたので、処方してもらった薬を使って吸入していたのですが、数日後に朝からぐったりしていて明かにおかしい。これは変だというので、夕方から大学病院の救急外来に。
気管支が炎症を起こしていることの他に、血中酸素濃度がいまいち高くならないということで、そのまま入院になりました。
検査の結果、気管支炎が咳については、マイコプラズマ肺炎だということが分かりまして、そちらは抗生物質を投薬してもらい3日程度でよくなりました。
しかし、血中酸素濃度がやっぱり上がらない。念のためということで、心臓の検査も受けました。
すると、大動脈でのわずかな逆流が見つかりました。数日後改めて専門医にも見てもらったのですが、弁の機能が不完全ということのようです。ただ、ダウン症の人だと多くに見つかる症状ではあり、喫緊に手術や投薬などの治療は必要ないレベルなので、今後年に1、2回程度の診察を受けて経過観察ということになりました。
結局、息子の入院は6日間でしたが、その後も少し保育園は様子見をして慣らして復帰。
また、僕と妻が咳をするようになってしまい、それの回復やらなにやらで夏休みがつぶれましら。というか、まだ咳なおっていないんだけど。あ、僕は検査受けて、マイコプラズマではないことは分かっています。
入院した病院の小児科病棟は、完全看護ではなく、親の泊まり込みでの付き添いが必要でした。
以前、息子が生まれて数週間後に、同じところに入院した時は、僕の中で妻に対して「母親になったのだから、自分の頭で考えて判断するように意識を変えてもらわないといけない」的な考えたあった(ような気がする)のか、付き添いのほとんどを妻に任せてしまい、結果的に妻に大きな負担を強いてしました。
その反省から、今回はなるべく負担が半々になるように、特に夜の泊まり込みは簡易ベッドになって結構辛いので(ホテルのエクストラベッドなんてものではなく、本当に簡易で小さなベッドなんですわ)、最初土日は僕が泊まり、仕事がある日は妻が泊まり、辛くなったら一時交代、みたいな感じで。結局翌週の半ばには個室から大部屋に移れて、そうなると逆に父親が泊まれなくなるのですが、その翌日には退院になったので、なんとか乗り切った感じでした。
今回については、本当になんとか協力して乗り切った、という感じだった。
その後の夏休み、完全につぶれたけど。まあ逆に退院の翌週が夏休みだったので、助かったとも言えるけど。
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ダウン症の人は普通の人よりも体が弱く、肺炎などでもあっさりと亡くなったりするそうです。だから今回の息子の入院も、普通の子供だったら気管支炎程度だと入院にならなかったのかも(いや、感染症の疑いがあったら入院かな)しれません。
病院に連れていく前の我々の感覚としては、なんか咳しているけれど風邪かな、程度でしたが、あまりにも咳が長いのと、その当日はあまりにも「普段と違う」というので病院に連れていきました。
正直、どのくらい神経質になればいいのかが、いまだに分かりません。
モンスターペアレントとかモンスターペイシェントにはなりたくないわけです。お医者さんには、いつも世話になっているという気持ちしかないので。
だけど「普通の子供と違うらしい」という意識は常にあるので、「この子大丈夫ですかね」「念のため連れて来たんですけど」ということをよくやります(二次救急の医療機関にいいのかなあと思いつつ)。
いや、子供を病院に連れていくかの電話相談窓口のこととかは知っていますが、障害児に詳しい人が電話に出るとは限らないし、結局普段の様子との違いで判断するしかないし。
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ついでに言うと、子供の入院で付き添いというのは、親のほうがまいってしまうので、もし次回入院することになったら、夜中子供をひとりにするのは可哀想ではあるけれど、完全看護の病院のほうが助かります。
親のほうが倒れたら、もうどうしようもないので。
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それはそれとして、親のほうがわりと限界ですわ。
今週は子供に保育園に行ってもらって、その間に親のほうの体勢を立て直さねば。
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あと、入院やらなにやらで、家にいる期間が長かったこともあり、なんだか息子がわがままになっている気がする……。