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2007-08-11 [Sat]

実装系の研究室

大学の研究室についてどうのこうのと言える立場ではないのだが、研究室を運営している人のblogのいくつかを眺めていて思ったこと。

まず、コンピュータ系の研究室であっても、実装能力がそれほど必要とされない研究室は存在する。理論系というだけでなく、ガリガリとコードを書かなくても、既存のツールでシミュレーションしたり、既存のプログラムをちょこっと直したりで研究が成立する分野だ。

むしろガリガリと実装すること求められる研究室のほうが少ないかもしれない。理由はコーディングだけやっても論文になりにくく学術方面で評価されないから。学会というところは、「便利で面白いプログラムを作ったら幸せになりました」というだけではまったく評価の対象にしないものなのだ。

さて、そこで実装系の研究室なのだが、こういう研究室というのは今運営が難しいんじゃないかという気がしている。

理由の一つは最近の学生が全然コードを書かないからだ。勿論ガリガリ実装する一部の学生はいる。でも全体の枠の中からみると、多分10年前と比べて、コード書かないくせにコンピュータ系の学科にいる人間の割合は増えているように思う。

だから、実装系を志向した場合、まず学生に下地になる実装力をつけさせないといけない。そうでないと研究にならない。大変そうだなあと思う。プログラミングのパラダイムや流行り廃りも変化しているから、そういうものにキャッチアップもしないといけない。

実装系じゃない研究室ってのは、過去のやりかたのノウハウが使えるし、そもそも学生の腕力的なものを期待せずに成果を出す方法を知っている(ように僕には見える)ので、outputも、陳腐な表現だが、カッコいい。学生も満足する。もちろんコード書けない学生が企業に入ってどの程度使いものになるかという問題はあるが、それは企業のOJTなりで考えれば良いことで。

ああ、なんかとりとめがなくなったな。

ええとですね、僕個人的には、コードを書かないコンピュータ屋は信用しません。

だけどそういう方向性は大学ではなかなか大変なんだろうなあということで。

うーん。


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