告知など
- 「勇者彼女がトイレから出てきません。」
- 彼女がうちのアパートに来たかと思ったらトイレに入って出てこなくて、 何をしているかというと、異世界で勇者をしている話。
- 「ダウン症があるとかないとかどうでもいい、誇りがあればいい。」
- そろそろ子育てエッセイなどというものを書いてみようかと思った次第。
- 「小説生成システム開発計画 - プロジェクトNUE」
- 計算機に小説、いや、使い物になる文章を作らせてみようという試みを、 勉強しながらやってます。
2010-04-01 [Thu]
▼ エイプリルフール
4/1なので、何か凝った嘘サイトを作らないといけない気分になるけれど、そんな余裕はありません。
ばりばり原稿なのです。
しかし、この原稿を書いているというのは嘘かもしれません。原稿なんか書いていないかもしれませんし、それが出版される予定なんかないかもしれません。
出版される予定がないというのも嘘かもしれないし、嘘かもしれないというのも嘘かもしれません。
2010-04-02 [Fri]
▼ Xperiaを買いました
ソニーエリクソンのAndroid端末Xperiaを買った。午後3時頃に受け取りに行ったら、事務手続きに4時間かかると言われたので会社に戻って仕事した。
で、使いはじめたのだが、Android端末としては、かなりよい。反応の速いし。iPhoneみたいなちょっとしたエフェクトで小気味の良さを出すような演出はないが、そこはまあ、Androidなので。CoviaのSmartQ5に入れたAndroid 2.0がかなり使いにくかったので心配していたが、普通にメインのスマートフォンとして使えそう。
とりあえずNokiaで管理していたスケジュールと電話帳は全部Googleのサービスに同期させて、そっちを見るようにしてみた。
問題は、ソニーエリクソンが鳴り物入りで搭載させた独自UIであるTimeScapeである。これがまったくもって使いものにならない。確かにTwitterのTLがタイルになって流れていく様子は格好いいのだが、Twitterって140文字だから全部の文章が一覧できるというのが利点なわけで、タイルに先頭数文字だけを表示させて3Dスクロールさせられても読みにくいだけ。さらに、つぶやこうとすると「ステータスを入力してください」などと書かれたテキストフィールドがでる。つぶやきとステータスは違う。ソニエリのデザイナが勝手な解釈でサービスの意味するところ変えてしまっているのだ。
これはデザイナの思い込みによる偏ったポリシーの押しつけとしか思えない。
でも考えてみれば、ソニーってそういう会社だっけ。
ということで、TimeSpaceはホーム画面から消した。多分Xperiaの駄目なところは、ソニーエリクソンという会社の文化の駄目なところが反映されているのだと思う。
さて、ところで。
時期を同じくして、SoftbankとauからもAndroid端末が発表された。SoftbankからはHTC Desire。auからはSHARP開発による独自のミニノート型(Sigmarionと同じくらい?)だ。出来ているものを買ってくればいいじゃんというSoftbankの姿勢は、とってもSoftbankらしいが、好きじゃない。
しかし、注目するポイントとして、SperiaとSHARPの端末はAndroid 1.6ベースなのに、HTC DesireはAndroid 2.1ベースであることを見逃してはならない。
ここから容易に推測されるのが、独自ハード、独自ソフトを自力で開発し差別化したAndroid端末を作ろうとすると、開発期間の関係で確実に動作検証ができるOSを使ってスタートしないといけないことだ。最初1.6で始めて、途中から2.0に切替えるとなると、動作試験などのコストがバカにならない。これはフリーのUNIXを使った組み込み開発ではよくあることで、最初NetBSD 2.1で始めたのに、製品ができるころにはNetBSD 4.0が出ていたりなんてことは普通にある。ただ、Androidの場合バージョン自体がブランド力を持ってしまっているので、ここの事情は少し変わってくる。
一方、HTCは以前からの蓄積もあって、最新OSに、リファレンスハードをちょっと改良したものにちょっと改良したUIを乗せた。Softbankはそれをただ買っただけ。
Softbankはどうでもいいが、AndroidのようなOSやミドルウェアのバージョンがブランドになる環境で製品を作る場合、開発プロセスを従来の考え方とは変えないのかもしれない。
差別化した技術を活かしつつ、フリーの環境のリリースサイクルを意識し、随時catch upするといった方法が必要になる。日本のソフトウェアを活かす方法を模索する必要があるのではないか。
なんてことを書いてはみたけれど、とにかくXperiaのTimeScapeがゴミだったので、差別化したってゴミしか作れないなら意味ないじゃーん。だったら標準のUIのままでいいや。はい、日本の負け。
そんな気がしてきた。
あ、XperiaはAndroid端末としては良く出来ているので、適当にカスタマイズして使う予定。
2010-04-09 [Fri]
▼ 新刊情報
5月に新刊出ますよ。なんと一ヶ月の間に2冊でます。
まず、5月10日にハヤカワ文庫JA「星の舞台からみてる」が出ます。
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/issue_schedules/paperback/list.html
に書かれている、「愛と勇気のシステムエンジニアSF」というのは、すごくうまい表現を考えてくれたなあと思っています。
間違っても、「多次元宇宙をまたにかけた壮大な作品」だったり「時代性を鋭く切り取り2010年代を予言する書」ではないわけですわ。愛と勇気なんですよ。
次に、5月29日にファミ通文庫「くあっどぴゅあ」が出ます。
http://www.enterbrain.co.jp/schedule/index.html
こいつの詳細は追い追い。
2010-04-18 [Sun]
▼ Androidのfull build
Androidのファームウェアをfull buildしてみた。とりあえず、ターゲットはAndroid Dev Phone 2と仮定してみる。買ってないけど。……買ってもいいかもしれないけど。
ホストは、i386のUbuntu 9.10を使用。
準備として以下が必要。
・bisonとflexとgperfとlibncurses5-devとxorg-devをインストールしておく
・JDKをjava5にしておく (参照→ http://d.hatena.ne.jp/hrsth/20100116/1263651661 )
・Google提供のrepoコマンドを用意 (参照 → http://source.android.com/download/using-repo
手順は、
http://code.google.com/p/android-development-environment/wiki/EclaironADP1andADP2
に書いてある方法でいける。
signed-google_ion-ota-14721.zip の場所が少し分かりにくいけれど、HTCのサイトから「Google IO Device」を辿るとADP2(= HTC Magic)用のファイルが手に入る。
作業時のshellはbashにすること。
む、途中で止まった。
target thumb C++: libwebcore <= external/webkit/WebCore/css/CSSParser.cpp
external/webkit/WebCore/css/CSSParser.cpp: In function 'int WebCore::cssValueKeywordID(const WebCore::CSSParserString&)':
external/webkit/WebCore/css/CSSParser.cpp:5190: error: expected initializer before '*' token
external/webkit/WebCore/css/CSSParser.cpp:5191: error: 'hashTableEntry' was not declared in this scope
make: *** [out/target/product/sapphire-open/obj/STATIC_LIBRARIES/libwebcore_intermediates/WebCore/css/CSSParser.o] Error 1
これはどうやら、gperfが入っていない場合に発生するらしい。確かに途中でgperfが見つからなくてapt-getしてから再度makeをしたので、一回make cleanして、最初からmakeしなおしてみる。
あ、できた。
2010-04-21 [Wed]
▼ Smashwordsでの出版
Smashwordsという、オンライン出版サービスがあります。ここの特徴は、一つのソースファイル(残念なことにMS-Word形式が推奨)を元に、HTML、EPUB、mobiなどの複数の形式を自動的に生成して販売してくれることと、他の販売チャンネルと提携して、そちらでも販売してくれることがあります。
そして他のチャンネルの中には、iBookstoreも含まれます。つまり、Smashwordsで出した本は、iPadユーザにも届くことになります。
先日Kindle Storeで販売した「鋼の記憶を抱いて」ですが、Smashwordsでも販売してみることにしました。今回は画像には変換せずに、テキスト情報を残します。これは、Smashwordsサイト内のHTML表示がちゃんと日本語に対応していることと、UTF-8であれば、どうやらiPadや他のEPUBリーダは結構なんとなく日本語を表示してくれるためです。
登録は、普通にWordのファイルをアップロードするだけです。もっとも、僕はもとの原稿をテキスト+TeX風味のマークアップで書いているので、それを体裁を変えたテキストに変換し、OpenOfficeで読み込み、適当に見た目を整形するといった作業は必要になったのですが。
Wordファイルを作る場合、style guidelineがあるので、それを良く読みましょう。Copyrightの書き方など、注意する点があります。
アップロードして、致命的な問題がなければ、Smashwordsのサイトに並びます。他のチャンネルでも販売してもらうためには、Premium Statusの承認を得ないといけません。
日本語の小説をアップロードしたところ、段落が連続しすぎている云々という警告が出ました。
しかし、EPUBを試しにAndroidのリーダとFreeBSD上のFBreaderで読んだところ、問題があるようには見えませんでした。
# もっとも、EPUBにする場合、段落の最初のインデントをどう記述するかはちょっと悩ましい点なのですが
警告のメッセージに続いて「あなたの本は日本語で書いてあるんだね。Coolだ。どう読めているか教えて欲しい」とコメントが書かれていたので、そこに書かれていたスタッフのアドレスに、問題なく見えること、リーダーによっては文字化けがあるがデータとしては問題ない、という点を伝えました。
それから2〜3日して、Premium Statusの承認がおりました。そのうち、iBookstoreにも並ぶのでしょう。
ということで、Smashwordsは、システムの出来もさることながら、スタッフの対応も前向きでしかも話が通じるという点で非常に高く評価しています。
http://www.smashwords.com/books/view/13153 が、本のURLになります。
2010-04-23 [Fri]
▼ 「星の舞台からみてる」の表紙
ハヤカワの公式サイトで、「星の舞台からみてる」の表紙が出ました。
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/20998.html
なんか、少し前のSFっぽい感じで、個人的にはワクワクします。星新一さんの本みたいなイメージ。
とても清潔感もあるし、良い感じの表紙を用意して頂けました。
2010-04-25 [Sun]
▼ BSDroidのbuild
XperiaをFreeBSDマシンにつなげてadbを立ち上げてみたけれど、offlineになってしまう。端末の状態は同じでも、Ubuntuだとちゃんと認識される。
と言う状態なので、Android SDKを自前でbuildしてみるか、と思って始めたけれど、まずdiablo-jdk15がFreeBSD-9-CURRENTでは動かないことが発覚(diablo-jdk16は動いている)。sun-jdk15をmakeするところから始める。
そして、Androidなんだけど、以下のところで止まる。
host C++: aapt <= frameworks/base/tools/aapt/AaptAssets.cpp
In file included from frameworks/base/include/utils/String8.h:20,
from frameworks/base/include/utils/Asset.h:27,
from frameworks/base/include/utils/AssetManager.h:23,
from frameworks/base/tools/aapt/AaptAssets.h:10,
from frameworks/base/tools/aapt/AaptAssets.cpp:5:
frameworks/base/include/utils/Errors.h:64: error: 'ENODATA' was not declared in this scope
うーん。defineが足りていないのだけれど、なんだろう。もしかしてgcc新しいのを使わないと駄目かしら。
というところで、時間がないので、保留。
▼ DLsiteでの同人誌販売
Amazon.comのKindle StoreとSmashwordsで販売している「鋼の記憶を抱いて」ですが、日本で同じことをやったらどうなるかしらと思い調べたら、電子書籍パピレスで同人委託販売をやっているのを発見。
問い合わせてみたら、同人誌はDLsiteで販売しているのを提携して売っているだけとのこと。
DLsiteに登録してみたところ、数日たって販売開始になった。
http://home.dlsite.com/work/=/product_id/RJ061481.html
PDFそのままなので、これ、印刷所に持っていけば普通に本に出来ます。
なんか、よくわからないという意味で、面白い状況になっているのだけれど、このあたりの整理は帰国してからってことで。