告知など
- 「勇者彼女がトイレから出てきません。」
- 彼女がうちのアパートに来たかと思ったらトイレに入って出てこなくて、 何をしているかというと、異世界で勇者をしている話。
- 「ダウン症があるとかないとかどうでもいい、誇りがあればいい。」
- そろそろ子育てエッセイなどというものを書いてみようかと思った次第。
- 「小説生成システム開発計画 - プロジェクトNUE」
- 計算機に小説、いや、使い物になる文章を作らせてみようという試みを、 勉強しながらやってます。
2011-05-22 [Sun]
▼ Hello World!
5月20日 16時9分に、体重2890gの男の子が生まれました。母子ともに、元気です。
息子は元気に泣き叫びんで暴れています。
元気ではありますが、子供は十二指腸閉鎖のため、来週手術の予定です。
また、21番目の染色体が3本ある21トリソミーという染色体異常を持っています。いわゆるダウン症です。
ダウン症というのは、色々な特徴がありますが、通常の子供よりも発達がゆっくりしています。以前は短命と言われていましたが、現在は乳幼児期の療育のノウハウの蓄積もあり、それなりの年齢まで生きられるそうです。
2月頃に腸閉塞が見付かり、その後羊水検査で染色体異常も明らかになりました。
「子供は親を選んで生まれてくる」なんていうのが、育児書に書かれていたりします。子供の中にはわざと病気になって生まれてくる子もいるらしいです。
奥さんがどこで聞いてきたのか「どうして自分から病気になるかって言うと、そのほうが面白いからっていう理由だって」とかなんとか。
それを聞いた時、「面白いから病気になってみました、っていうんじゃ、しょうがないな。これは確実に僕の子供だわ」と思ってしまい、それですとんとすべてが腑に落ちたというか、もうなんでも受け入れてやるわと思えるようになりました。
僕は10代と20代のそれぞれで、少し大きい病気をしていて、いずれの時の医師の手がなければ死んでいただろうと思います。息子も、医師の手がなければ生き残ることはできません。
いつか、息子が大きくなった時に、「僕らはどうして生きているんだろうねえ」と語り合ってみたいものです。
そして、Hello World!。子供がこの世界に生まれてくる瞬間は、まさにHello World!そのものです。
そのHello Worldは、決して1行で簡単に書けますよ、すばらしいですね!といった種類のものではなく、泣いて暴れて呼吸して必死に新しい世界で手探りするものでした。少なくとも息子は暴れてました。体重を測ってくれた助産師さん(そこの病院は、産化の看護師さんは全員助産師の資格を持っているらしいです)の服を掴んで引っ張ってました。生まれて3分なのに。
思い出してみれば、最初に入力したプログラムって、本当に1行とか数行なのに、BASICでSYNTAX ERRORになったり、Cコンパイラが意味不明のエラーを出したり、その原因は数時間悩んだらコロンとセミコロンが間違っていたりとか、そういうことはなかったでしょうか?
そんな簡単なプログラムすら実行できない初心者が、ようやく最初のHello Worldを実行できたら、それは嬉しいですよね。
少なくとも、webで検索して、コピペして実行したら、そのまま動きましたってのは、Hello Worldの価値を無にしているように思うのです。
なんてことを、世界に飛び出てきたばかりの新しい命を見ながら、考えました。