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2010-02-04 [Thu]

アバター

アバター見てきました。当然、3Dで。

映像の勝利、がすべてだと思いました。見たことのない異世界を驚くほど美しく見せてくれます。

これはどんなに頑張っても小説ではできません。

ただ気になる点はあって、例えば伏線の類がきちんと回収されてはいるものの若干意図的に見える点とか、SF的な部分はもっと広げる余地があるよなあとか。

あと、途中挫折に苦しむ→救済→反撃の流れが、尺が短すぎるように思います。もうちょっと心理描写というか苦悩の部分があっても良いかと。これは導入の部分の怪我に挫折→再起の部分にも言えるかも。

しかし、この作品に限って言えば、その点は意図したものではないかと思います。

なぜなら、心理描写とか映しても3D的に何の見栄えもしないから。アバターはとにかく異世界を3Dで見せるという部分に注力しているので、構成もそれにあわせたものになっているのだと思います。エポックメイキングとしては、それで良いと思います。

同時に、3Dに敵した人間描写や心理描写の演出というのは、今後考えられていく部分なのだろうと思います。

3Dテレビについて

現在、家庭用テレビにも3Dの波が来ています。家庭用液晶パネルの3D対応の生産が近々に計画されていたり、BD用の3Dフォーマットの検討が始まったり。

今年後半にも製品が出て、来年は3Dテレビが続々と出るのではないかと思います。

ただ、多分フレームレートを倍にしないと見づらいように思うので、地デジなどの電波メディアにいつごろ乗るのかは、よくわからんです。乗ったとしても劣化版になりそう。

現在の3Dテレビは、その仕組み上、専用メガネをかけて正面で見ることになります。そうなるというと、3Dテレビというのは、みんなで座って構えて見るという、古き時代のテレビの復権になるのではないかという気がします。テレビ屋さん大喜びですね。

無論、それに耐え得るコンテンツって、映画以外になによっていう問題はあるけれど、それはいい。僕等が考えることではない。

ところで僕等は、毎週テレビの前に座ってわくわくしながら見ていた経験も、なんとなく深夜のNHKの番組を流して見ていた経験も、あまり面白くないアニメを1.3倍速で流し見したりしている経験もしているわけだけれど、さて、3Dテレビも同じように座って見るほどのものでなくなった時ってのは、どういうことが起こるのかは考えてみて良いのではないでしょうかね。

そういう時は、意外に早く来るような気がします。


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