告知など


2015-11-24 [Tue]

茨城県教育委員のこと

ああ、もう、ちゃんとリンクとか張って整理しようと思っていたけれど、完全にタイミングを逃した。

JDSのニュースサイトで経緯がまとめられているので、そっちを見てください。

http://www.jdsnews.jp/p/contentsview.php?content_id=0000002559

さて。

この発言をした長谷川委員ですが、画廊の経営をしている人で、フランスとの繋がりが強いようです。

フランスという国は、少子化対策に成功した国ではありますが、同時に障害児を生ませないようにしている国でもあります。子供を産んで育てることは支援するけれど、健常児を産むのが前提ということですな。

長谷川委員が、そういうフランスでの例を見て、行政側からの働きかけで障害児が生まれてくることを減らせないのか、それによって支援コストを抑えることができるのではないか、という発言をしたとしても不思議ではないし、それにはフランスという実例があるのでまるっきり根拠のない発言ではないとも言えます。

この件が問題になったのち、長谷川委員は発言の撤回をしていますが、その論調は「この発言を不快に思う人(自分から見たら他人だけど)もいることに配慮が足りなかった(間違っているとは思わないけどね)」括弧内は推測ね。というものです。要するに他人事の発言なのですな。

その後、長谷川委員の発言を擁護した知事も弁明をしていますが、問題は発言撤回とか謝罪とか辞任とかじゃないと思うんですよね。

公的な立場の人が、公的な場で発言をする以上、それには根拠がなければならないと思います。

その根拠は科学的研究成果かもしれないし、個人の経験かもしれないし、どこかの事例に基づいてのものかもしれない。

少なくとも今回、長谷川委員は「自分が何を考えて何を根拠にこのような発言をしたのか」について説明していません。

「傷ついちゃったんだー、ごめんねー」としか言っていません。

知性がありません。

発言の根拠、背景をきちんと言語で説明した上で、そのロジックを日本で適用することの是非を議論するべきです。

知事の発言についても同じ。単に委員の面子に配慮して言ったのか、何も考えずに言ったのか、背景にきちんとした説明をつけて、その是非を論じるべきです。

それが知性というものです。

障害児の問題は、現実的に、「かつては生まれてこれなかった、生きられなかった子供が、医学の発展と、社会福祉のおかげで、生きて生活できるようになった」という側面があります。当事者たちは、常に自問自答をしながら社会と向き合うことを余儀なくされています。

だからこそ、感情論ではなく、知性と理性で考え、意見を交換し、議論することが大切なのです。

だから長谷川委員は、とんずらする前に、ちゃんと語ろうねってことです。


INFORMATION OF EARTHLIGHT TECH NOLOGY <kimoto@earthlight.jp>